お風呂の蛇口のシャワーで、温度が熱くなったり冷たくなったりすることがよくあります。
そんなものだと思う人もいれば、故障だと思う人もいますよね。実際には故障ではないことが多いのですが、その理由についてご説明します。
■なぜ故障ではないのか
まず、蛇口(混合栓)の仕組みから説明します。浴室の蛇口は水道管からくる水と、水道管から給湯器を通ってくる水(お湯)の2つを混合して出しています。
サーモスタット混合栓では、ハンドルに「40」という目盛りがありますが、それは水と湯を混合し、ちょうど40℃になる位置のことです。だから蛇口が温度を自動調節しているわけではなく、手動調整となっているのです。
ハンドルをC側(冷たくなる方)に回すと、中のバルブがお湯の混合を少なくするためにシャワーの温度は冷たくなります。よって単に混合しているだけなので、蛇口が原因で熱くなったり冷たくなることはほぼありません。
■なぜ熱くなったり冷たくなるのか
それは、蛇口に届く水の温度が変化するため、または、水圧が変化するためです。まず温度変化について説明します。
水道管からくる水の温度はほぼ一定ですが、給湯器から来るお湯の温度は一定ではありません。ガス給湯器の場合、一定以上の水が流れると燃焼し、水を止めると燃焼も止まります。火が点いたり消えたりすることで、温度は変化してしまいます。出始めが熱かったり、冷たかったりするのはこのためです。
また、ガス給湯器の特徴である「冷水サンドイッチ現象」も、温度変化の要因の一つとなっています。この現象は、温度が安定するまで燃焼具合の調節を繰り返すことで起こります。
例えば、熱くなり過ぎたら燃焼を緩め、ぬるくなり過ぎたら燃焼を強くする、を繰り返します。何回かその調節をすることで、最後は設定温度で安定させて出るようになります。これはガス給湯器の性能的な問題であり、故障ではありません。
温度変化は、ガス給湯器だけでなくエコキュートにおいても発生する場合があります。出始めは必ず冷たくなるように設計されているものもあり、その場合は必ず途中で一度冷たくなります。
最新の機種では、どんどん高性能になっていますので、古い給湯器を使っていて温度変化があまりにも気になられるようでしたら、買い替えをご検討されてみても良いのではないでしょうか。
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