■「システムバス」って、どういうものなの?
システムバスは、かつて「ユニットバス」とよばれていました。
その名前を聞くと、「ああ、あれかと」と思う人も多いでしょう。全体は大きなカ
プセル状の「箱」です。その内部に浴槽とシャワー、蛇口、洗い場といった「浴室」
がつくられています。
この「箱」を住宅内にセットし、給湯・給水管と排水管等を接続すれば、浴室の出
来上がり、となる設備です。システムバスを用いずに、浴室をつくるときは大工さ
んが外枠をつくり、設備業者が内部に浴槽や蛇口、シャワーなどを取り付けます。
そしてさらに、内装のタイル張りや石張りをこれまた専門業者が行うと、非常に面
倒です。この作業を簡単にしてくれるのが、システムバスなのです。この設備「ユ
ニットバス」とよばれていた時代は、「安物」という印象が強かったので、システ
ムバスという新しい名前がつけられました。
■「システムバス」の長所はどこにあるの?
システムバスには長所が多いです。まず、工事が楽であることがあります。工場
で「箱」をつくってしまうので、工事現場では据え付けるだけになります。
次に、完成度が高いことも長所になります。浴室は水が漏れたり、湿気が漏れる
ことを完全に防がなければなりません。この完成度が非常に高いのです。それまで
の浴室は湿気が漏れやすかったり、浴室まわりに結露を生じさせやすかったので、
浴室のまわりにはカビが生えやすかったのですが、システムバスとそれに設置する
浴室換気乾燥機の登場で、カビの問題が解消されました。
カビとの戦いが続いたマンションは、システムバスによって大きな問題を一つ解決
できました。
戸建て住宅でも2階に浴室を設置するときには軽量のシステムバスが重宝がられ
ていました。そして、大型で豪華なシステムバスが開発されると、1階に設置され
る浴室でもシステムバスの利用が多くなりました。
■「システムバス」には短所はないの?
現在、住宅の浴室はシステムバスを用いるのが当たり前になりつつあります。そ
して、システムバスにはさしあたっての欠点がないのも事実です。が、あえて欠点
を探せば、リフォームの問題があげられます。
というのも、システムバスを入れ替えようとすると、浴室のまわりを大きく壊さな
ければならず、リフォーム費用が高額になってしまいます。それが理由でシステム
バスの入れ替えをあきらめる人が多いのです。
その点が工夫されれば、システムバスの価値はさらに高まることになるでしょう。
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