お風呂の蛇口のシャワーで、温度が熱くなったり冷たくなったりすることがよくあります。そんなものだと思う人、故障だと思う人もいます。実際、故障ではないことが多いです。その理由について説明します。
■なぜ熱くなったり冷たくなったりするの?
それは、水圧の変化による場合と、蛇口に届く水の温度の変化による場合があります。今回は、水圧の変化について説明します。
水道管には水圧がかかっており、その水圧により蛇口から水が出ます。水圧はほぼ一定です。(使用者が少ない夜は、昼と比べ水圧が高くなります。)
水道管から家に配管を引いて、蛇口や給湯器に接続しますが、蛇口を使用すると、水が出る分水圧が下がります。それがお風呂の蛇口だけなら、下がった状態で一定です。しかし、トイレを使用したり、外の蛇口を使用したりして、他の箇所から水を出すと、さらに水圧が下がります。
このため、シャワーを使っている時にトイレを使われたりすると、水圧が下がり、蛇口の混合具合が変化して、温度が変化するのです。
水圧が高い家の場合はたいして変化はありませんが、給湯器の場合は別です。給湯器には能力というものがあり、複数箇所でお湯を使用されると、水の出が急激に悪くなったり、温度が下がります。
シャワーを使用している時に台所でお湯を使うと、お湯の混合が少なくなり、シャワーの温度が低くなるのです。
毎回同じタイミングで温度が変化するならば、給湯器の性能的な要因と考えられますが、タイミングはまちまちならば、水圧の変化によるものと考えられます。
■対処法はあるの?
故障ではないため、修理は不可能です。
ガス給湯器の場合、温度が安定するまで燃焼具合の調節繰り返すことで起こる「冷水サンドイッチ現象」によって、温度が変化する場合もあります。この場合、最新のガス給湯器では、冷水サンドイッチ現象を抑えることを売りにしているものもありますので、良くなるかは不明ですがそれらに交換する手もあります。
他の蛇口を使用して温度が下がるということであれば、給湯器を高圧対応のものにするなどの方法もあります。他の蛇口の止水栓調整で少しでも水圧の低下を避けることもできますが、あまり期待はできないでしょう。
結論としては、蛇口の故障ではないので、温度変化で気になるようであれば、給湯器のメーカーに問い合わせてみてください。
冷たい状態が20秒も続くようであれば、蛇口の逆流などの要因もありますが、可能性は低いです。
どちらにせよ、改善する見込みは低いので期待は禁物です。よほど我慢できないようなものでない限り、諦めることになりそうです。
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