■冷凍庫に入れた食物はどれくらいもつの?
冷凍庫に入れれば、食物は半永久的にもつ、と考えられがちです。しかし、家庭用として販売されている冷凍庫の大半は、「食べ物を半永久的にもたせる」ことができません。実際に「半永久的にもつ」のは、業務用の冷凍庫の場合です。その違いは冷凍能力の違いによります。
食べ物が腐るのは、細菌類が繁殖するからです。この細菌類の活動を弱めれば、ものは腐りにくくなります。細菌はマイナス18度以下になると、活動を停止します。そのため、このマイナス18度が冷凍庫の性能を測る一つの目安になっています。家庭用冷凍庫の場合、常時保持温度がマイナス20度というものが多いですが、それはマイナス18度を意識した数値なのです。マイナス18度に対し、マイナス20度なら余裕があるように思えますが、どうでしょうか。
実は、常時保持温度がマイナス20度では、細菌類が活動を停止するマイナス18度を維持しにくいのです。家事作業では、冷凍庫の扉を開ける機会が少なくありません。そして、扉を開けるたびに庫内の温度が上昇し、マイナス18度より高くなってしまうことが多いのです。
業務用の冷凍庫なら、常時保持温度がマイナス20度からマイナス30度が一般的です。さらに高性能型ならマイナス60度を保つものもあります。マイナス60度ならば、マグロの切り身なども長くストックできます。
それに対して、常時保持温度がマイナス20度程度の冷凍庫では、もって2週間です。家庭用の冷凍庫でマグロの刺身をストックできる限界は1週間ほどなのです。
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