■温水洗浄便座に、使い心地の差はあるの?
温水洗浄便座とは、洋式の便器に設置されている、温水を噴射しておしりなどを洗浄する機能のある便座のことです。東京オリンピックの際にも、日本のトイレが話題になっていましたね。
最近の温水洗浄便座は、温水の給湯方式が、「貯湯式」と「瞬間式」の2つに分かれています。「貯湯式」は電気ポットのイメージで、内蔵されたタンクにお湯を溜めておく方式です。本体価格は抑えられますが、お湯を常に温めながら溜めておく必要があるため、ランニングコストがかかります。また、保温し続けることで水中の塩素が失われ、タンク内に雑菌が発生しやすいというデメリットがあります。一方「瞬間式」は、瞬間湯沸かし器のイメージで、使用時にお湯を瞬間加熱する方式です。「貯湯式」と比べると本体価格は高くなりますが、ランニングコストは抑えられます。また、瞬間的にお湯を沸かすので、雑菌が繁殖しにくいというメリットがあります。
■電気代はどのくらいかかるの?
温水洗浄便座の電気代は、製品によっても異なりますが、「貯湯式」だと年間で約4,000〜5,000円、「瞬間式」だと年間で約1,600〜2,800円ぐらいかかるといわれています。比較してみると、貯湯式の方がだいぶ高いことがわかりますね。また、何年か前の調査ですが、家庭における機種別で電気消費量でも、温水洗浄便座は7番目になっています。できるだけ節約するに越したことはないですよね。
温水洗浄便座の電気代を節約するためには、まず、使用後には便座を下ろして便蓋を閉めること。これだけで電気代が大きく節約できます。その他にも、設定温度を低くする、夏場や日中の温かい時間帯はこまめに切る、ノズルを掃除するなどでも節約できます。また、10年前のものと比べて新しい製品は省エネ効率が格段に上がっているので、長く使っているトイレは買い替えも一つの手段かもしれません。
■ところで、ノズルは汚くないの?
賃貸住宅や会社のトイレに設置してある温水洗浄便座は、衛生面の不安があり使いたくない−−そう思っている人は少なくないでしょう。実際のところはどうなのでしょう。
温水洗浄便座には、使用するたびにノズルの先端を洗ってくれる、ノズル洗浄機能が付いています。これにより、ノズルに付いた汚れは落としてくれます。
最新の温水洗浄便座では、次亜塩素酸でノズルを洗浄するTOTOの「ノズルきれい」や、ノズルを自動で洗浄してくれるLIXILの「ノズルオートクリーニング」など、ノズルを清潔に保つ機能も進化しているようです。ただ、外出先ではそのような機能がついているトイレばかりではありませんので、気になる方は、携帯ウォシュレットを使用する、消毒液できれいにしてから使うなど、工夫したほうが良いかもしれません。
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