■瞬間式温水洗浄便座って何?
『ウォシュレット』や『シャワートイレ』などの商品名で知られる「温水洗浄便座」は「お湯でお尻を洗う」ものです。そのため、お湯をつくる作業が不可欠になります。
従来、このお湯はタンク内でつくって貯めていました。タンクの中に水を貯め、電気でゆっくり加熱していたのです。この方式を「貯湯(ちょとう)式」といいます。しかし、この貯湯式は湯切れが起きやすいものでした。 いい気になってお尻を洗いすぎると、タンク内のお湯がなくなり水が出てくるという現象です。湯切れが起きると、再びお湯が出るようになるまで時間がかかるという短所もありました。 そのため、トイレを頻繁に使う朝は、「家族が出た後、トイレに入ってボタンを押したら水が出てきた。」という事態も起きがちでした。
このような短所を解消するために誕生したのが、「瞬間式温水洗浄便座」です。“瞬間湯沸かし式”とも呼ばれる方式で、タンクを備えず、水道から供給される水を瞬間的に加熱し、お湯にして噴出させる方式のことをいいます。
■瞬間式温水洗浄便座の長所は?
タンクを備えず、水を瞬間的にお湯にする方式のため、湯切れの心配がないことが、瞬間式温水洗浄便座の長所です。
もちろん、断水や停電が起きたら即座にお湯が出なくなりますが、そのようなことが起きないかぎり、お尻を洗いすぎても湯切れが起きません。トイレに入る人が続いても湯切れの問題がないのです。
また、最近の機種では、常時タンクに水を貯めて保温し続ける貯湯式よりも、使う時だけお湯を作る瞬間式の方が電気代が安くなっています。
■瞬間式温水洗浄便座に短所はないの?
大きなメリットのある瞬間式温水洗浄便座ですが、短所もあります。それは、省エネではあるものの、一時的な消費電力が大きいということです。
水を瞬間的にお湯にするために、一気に大量の電気を使うので、ブレーカーの容量に余裕がない場合には注意が必要です。また、洗浄用のお湯だけでなく便座も使用する時だけ瞬間的に温める「W瞬間式」の場合は、一時的な消費電力がさらに大きくなります。
また、貯湯式に比べると本体の価格が高いということも、短所といえるかもしれません。
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