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No.84 「低床浴槽」のウソ・ホント

■低床浴槽ってなに?
低床浴槽とは、浴室に設置される浴槽(バスタブ)の、縁の高さが低いものを指します。 従来の浴槽は、洗い場の床面から計った縁の高さが60cmほどありましたが、低床浴槽は高さが42〜45cm程度となっています。

またぐ高さが42〜45cmといっても、湯船内の深さがその高さ、というわけではありません。お湯が45cm弱しかたまらない浴槽では、肩までつかるのに苦労しますよね。湯船の深さはもっと深くなっていますが、洗い場から湯船に入るときの「またぎ」の高さが42〜45cm程度なのです。
つまり低床浴槽は、またぐ高さが低めに設定された浴槽なのです。


■なぜ低床浴槽が増えたの?
低床浴槽が生まれた理由は、湯船に入るときの苦労をなくすためです。
従来の浴槽だと、小さな子供や高齢者は、またいで入りにくいことがありました。そこで、小さな子供も高齢者も、無理なくまたぐことができる高さに抑えた浴槽が登場したわけです。これもユニバーサルデザイン(みんなにやさしい設計)の一種といえるでしょう。



■低床浴槽を選ぶ際の注意点はないの?
高齢になっても入りやすい湯船を選びたいなら、またぎが低いだけでなく、もう一つ注目したい部分があります。それは、浴槽の縁の幅サイズです。縁の幅が少なくとも10cm以上あると、より入りやすいでしょう。その理由は、縁が幅広になっていると、一度縁に腰掛けてから湯船に出入りができるためです。

高齢者の入浴を介護する場合も、要介護者を縁に腰掛けさせることができると、介護しやすくなりますし、安全性も増します。つまり、低床で縁が幅広の浴槽が最適ということになります。



お風呂の安全対策というと、手すりばかりをチェックしがちですが、またぎの高さや縁の幅も重要となります。安全性を気にする人は、ぜひチェックしていただきたいポイントです。

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